新しい歯周病治療?話題の「ブルーラジカル」から学ぶ、本当に大切な歯を守る知識
こんにちは、大阪府岸和田市の中村歯科です。
皆様は、日々の生活の中で「歯ぐきから血が出る」「口臭が気になる」「歯がグラグラする」といったお悩みをお持ちではありませんか?
ご自身の大切な歯のことなので信頼できる歯科医院を探されている方も多いかと思います。歯周病は、成人が歯を失う最大の原因と言われており、単なるお口のトラブルではなく、全身の健康にも関わる重要な感染症です。
近年、歯科医療の世界では日進月歩で新しい技術が開発されています。その中で、今メディアや学会で大きな注目を集めているのが、日本で開発された新しい歯周病治療器「ブルーラジカル(Blue Radical)」です。
今回のブログでは、この新しい技術の学術的なメカニズムを紐解きながら、「なぜ歯周病は治りにくいのか?」「根本的な原因は何なのか?」について詳しく解説します。そして、岸和田の当院が提供している「歯を守るための総合的なアプローチ(クリーニング、矯正、インプラント等)」がいかに重要かをお伝えしたいと思います。
少し専門的なお話になりますが、ご自身のお口の健康を守るためのヒントが詰まっていますので、ぜひ最後までお付き合いください。
1. 歯周病治療の常識を変える?「過酸化水素光分解技術」とは
現在、歯科業界で話題となっている「過酸化水素光分解技術(Blue Radical)」。これは、大学での長期にわたる研究を経て開発された、短い時間でもしっかり細菌を減らせる全く新しいアプローチの殺菌技術です。
1-1. 従来の治療と何が違うの?
これまでの歯周病治療の基本(ゴールドスタンダード)は、SRP(スケーリング・ルートプレーニング)と呼ばれる物理的な除去作業でした。簡単に言えば、超音波の器具や手用スケーラーを使って、歯の根っこについた歯石や汚れをガリガリと削り取る方法です。
もちろん、SRPは今も必須の第一選択ですが、重度の歯周病(ステージIII、IV)になると、歯周ポケットが深くなりすぎて器具が届かなかったり、歯の根が複雑な形をしていて細菌を取りきれなかったりする「物理的な限界」がありました。

SRP
1-2. 「薬」ではなく「光と泡」で殺菌する
そこで登場したのが、過酸化水素(オキシドールの成分)に青色レーザー光(波長405nm)を当てるという技術です。
この2つが組み合わさると、化学反応によって「ヒドロキシラジカル」という超強力な殺菌成分が爆発的に発生します。
このヒドロキシラジカルは、細菌を「狙い撃ち」するのではなく、細菌を構成している膜やタンパク質を瞬時に分解してしまうため、効き目が落ちにくい仕組みとなっています。
学術的には「わずか3分間の処理で細菌数が劇的に減少する」というデータも出ており、まさに次世代の非侵襲治療(メスを使わない治療)として期待されています。

2. なぜ歯周病菌はしぶといのか?「バイオフィルム」の恐怖
この新技術が注目される背景には、歯周病菌の厄介な性質があります。それが「バイオフィルム」です。
2-1. 細菌の要塞「バイオフィルム」
お風呂場の排水溝やキッチンのヌメリを想像してください。あれがバイオフィルムです(お口の中にあると想像してみてください)。細菌たちは自分たちを守るために、ネバネバした膜(菌体外マトリックス)を作り、その中に引きこもります。
この膜の中にいる細菌は、浮遊している細菌に比べて、抗菌薬や消毒薬に対して数百倍〜数千倍もの抵抗力を持つと言われています。

2-2. 物理的に届かない場所へのアプローチ
ブルーラジカルの研究データによると、この技術はバイオフィルムの内部まで浸透し、その構造を内側から破壊することが確認されています。
特に、「レッドコンプレックス(Red Complex)」と呼ばれる、重度歯周炎を引き起こす最凶の細菌グループ(P. gingivalis菌など)に対しても、高い有効性があると示唆されています。
さらに、インプラント周囲炎(インプラントの歯周病)の治療においても、汚染されたインプラント表面をきれいにし、再び骨と結合できる状態へ導く可能性が示唆されています。これは、従来の「削り取る」治療では難しかったことです。
3. 安全性とこれからの歯科医療
「強力な殺菌力」と聞くと、「正常な歯ぐきまで傷つけてしまわないか?」と心配になるかもしれません。
しかし、この技術は決められた出力・時間・濃度を守ることで、安全に効果をねらえるんです。
人間の細胞には、活性酸素を分解する酵素(カタラーゼなど)が備わっていますが、細菌にはその防御機能がほとんどありません。この「防御力の差」を利用して、人間の細胞は守りつつ、細菌だけを選択的に攻撃することができるのです。
(※ただし、無カタラーゼ症という特定の体質の方には使用できないなどの禁忌もあります)
4. 岸和田・中村歯科が提案する「本質的な解決策」
ここまで、最新技術であるブルーラジカルについて解説してきました。
非常に素晴らしい技術であり、歯科医療の未来を明るくするものです。現在、当院ではこの機器(ブルーラジカルP-01)は導入しておりませんが、この技術が示している「最も重要な真実」を大切にしています。
それは、「歯周病治療の本質は、徹底的な細菌のコントロール(除去)にある」ということです。
日々の臨床の中で私たちができる「最良の細菌コントロール」があります。中村歯科では、以下の4つの柱で、皆様の歯を守ります。
① プロフェッショナル・クリーニング(PMTC)

基本にして奥義です。最新機器の話をしましたが、やはり基本となるのは「物理的な汚れの除去」です。
当院のクリーニングは、単に歯石を取るだけではありません。
科衛生士が専用の機器を使い、普段の歯磨きでは落としきれないバイオフィルムを徹底的に破壊・除去します。
「クリーニング 岸和田」でお探しの方は、ぜひ当院の丁寧な施術をご体感ください。定期的なクリーニングこそが、最強の予防医療です。
② マウスピース矯正(インビザライン等)による環境改善

「歯並び」と「歯周病」は無関係だと思っていませんか?
実は、歯並びが悪い(叢生)場所は、歯ブラシが届かず、歯垢やバイオフィルムの温床になります。つまり、細菌が繁殖しやすい環境なのです。
当院では、透明で目立ちにくいマウスピース矯正を行っています。歯並びを整えることは、見た目を良くするだけでなく、「掃除がしやすい、歯周病になりにくい口内環境を作る」という予防行為にもなります。
③ 適切なインプラント治療とリカバリー
不幸にして歯を失ってしまった場合、放置すると隣の歯が倒れ込み、噛み合わせが崩れ、さらに歯周病が悪化する負の連鎖が始まります。
当院では、失った歯の機能を回復させるインプラント治療にも力を入れています。
質の高いインプラントを長く使い続けていただくためのフォローアップもお任せください。
④ 白く美しい歯への意識改革(ホワイトニング)
歯周病治療は「治して終わり」ではありません。
ホワイトニングで歯が白くなると、多くの患者様が「この綺麗な状態を維持したい」と感じ、歯磨きや定期検診へのモチベーションが向上します。
美しさは健康への入り口です。当院はホワイトエッセンス加盟院です、オフィスホワイトニング、ホームホワイトニングにも対応しています。
5. まとめ:一生自分の歯で噛むために
今回の記事では、最新の「過酸化水素光分解技術」の論文を紐解きながら、歯周病の原因であるバイオフィルムの恐ろしさと、細菌コントロールの重要性についてお話ししました。
最新技術は魅力的ですが、どれほど優れた機械が登場しても、「日々のセルフケア」と「歯科医院での定期的なプロフェッショナルケア」の重要性は変わりません。
中村歯科は、地域のかかりつけ医として、先進的な知識を常にアップデートしながら、皆様一人ひとりのお口の状態に合わせた最適な治療(保険診療から自費診療まで)をご提案いたします。
「最近、歯医者に行っていないな」
「歯周病が進行していないか心配」
「しっかりとクリーニングをしてスッキリしたい」
そう思われた方は、ぜひ一度ご相談ください。
清潔でリラックスできる空間で、スタッフ一同お待ちしております。
中村歯科
私たちは、患者様との対話を大切にし、幅広い選択肢の中からベストな治療を一緒に考えます。
- ✅ 歯のクリーニング・定期検診:痛みの少ない丁寧なケアで、歯周病を予防します。
- ✅ マウスピース矯正:目立たず歯並びを整え、清掃性の高いお口へ。
- ✅ インプラント:失った歯を機能的かつ審美的に回復させます。
- ✅ ホワイトニング:清潔感のある白い歯で、笑顔に自信を。
ご予約・お問い合わせはこちら
「岸和田 歯医者」でお探しなら、中村歯科へ。
皆様のご来院を心よりお待ちしております。

- ・Kanno T, Nakamura K, Ishiyama K, Yamada Y, Shirato M, Niwano Y, et al. Adjunctive antimicrobial chemotherapy based on hydrogen peroxide photolysis for non-surgical treatment of moderate to severe periodontitis: a randomized controlled trial. Sci Rep. 2017;7(1):12247.
- ・Shirato M, Lehrkinder A, Nakamura K, Kanno T, Lingström P, Örtengren U. Impact of hydrogen peroxide photolysis on viable bacterial count and composition of in vivo dental biofilm—an ex vivo study. BMC Oral Health. 2025 Dec 30;26(1):
- ・Nakamura K, Shirato M, Tenkumo T, Kanno T, Westerlund A, Örtengren U, et al. Hydroxyl radicals generated by hydrogen peroxide photolysis recondition biofilm-contaminated titanium surfaces for subsequent osteoblastic cell proliferation. Sci Rep. 2019 Mar 18;9(1):4688.



